バセドウ 病 特徴。 バセドウ病

バセドウ病の特徴や原因、症状の現れ方や診断、治療について

バセドウ 病 特徴

免疫の異常により起こる。 血液のなかに自分のを攻撃する物質 ができ、そのために甲状腺が肥大し、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて こうしん 症を起こす。 甲状腺ホルモンは、全身の代謝を促す働きをするホルモンである。 これが過剰に分泌されると新陳代謝が活発になり、脈拍が速くなったり、異常に汗をかくようになったりする。 どうき や息切れしやすい、疲れやすい、暑がりになる、なども病の特徴である。 先日、バセドウ病で闘病中であることを発表した歌手の絢香も、動悸や息切れにより歌うことが困難だったとコメントしている。 この他、手が震える、食欲はあるのにやせる、月経不順、無月経、不妊などのが出ることがある。 精神的には、いらいらしやすく、感情的になりやすい、集中力低下などの特徴が見られる。 また、顔つきがきつくなる、眼がぎらぎらと輝くなどの容貌 ようぼう の変化が表れ、病気が進行すると眼球が飛び出たような症状が出ることもある。 首の付け根にある甲状腺が腫れて、首が太くなったように見えることもある。 バセドウ病は、遺伝的素因と環境的な要素が組み合わされて発症すると考えられている。 遺伝的にバセドウ病になりやすい人が、精神的な打撃や大きなストレスを受けたときに発症しやすいと言われる。 15~50歳の女性に多く、男性よりも女性の発症率が高い。 治療法は、薬による治療、手術による治療、放射線治療の3種類がある。 特に事情がない限りは薬物療法が第一選択となる。 薬物療法による治療は長期 1~2年以上 にわたるが、病気を正しく理解し、適切な治療を受ければ普通に生活できる病気である。 ただし、治療をしないでいると、心臓や他の臓器に過度のストレスを与えることになり、突然甲状腺の機能が極端に亢進され、致死的な不整脈やショック症状を起こす「」を引き起こすこともあるため、気になる症状があれば、早めに医療機関に相談することが大切である。 星野美穂 フリーライター / 2009年 出典 株 朝日新聞出版発行「知恵蔵」 知恵蔵について の解説 甲状腺 せん がほぼ一様に腫 は れて、そこからホルモンが大量に分泌されるためにおこる疾患で、約半数は眼球突出を伴う。 ドイツの医師バセドウが最初に報告したので、この名がつけられた。 男女比は一対四くらいで女性に多く、20~30歳代に多い。 わが国には患者が数万人いると考えられる。 原因は不明であるが、最近は、自己免疫により甲状腺を刺激する抗体が出現するためと考えられている。 症状としては、動悸 どうき 、発汗、手指の震え、だるさ、体重減少、食欲亢進 こうしん 、精神的不安定、不眠、微熱、下痢、月経不順などがあげられる。 診断には、血中の甲状腺ホルモン(サイロキシンとトリヨードサイロニン)の測定が用いられる。 治療としては、内科的に抗甲状腺剤(メルカゾール、チウラジールまたはプロパジール)を服用すると2~3か月で症状はほぼ消失し、1年くらい服用を続けると、中止後も約半数は治癒する。 薬剤で治療しないときには、放射性ヨードを服用すると、その大部分が甲状腺に集まり、甲状腺細胞がその放射線によって破壊されるので、ホルモン分泌が減少して治癒状態になる。 しかし、若い人では将来放射線障害のおそれがあるので、外科的に甲状腺の大部分を切除してホルモン分泌を減少させる方法が行われている。 [鎮目和夫] どんな病気でしょうか? 甲状腺ホルモンは体の新陳代謝を促進するホルモンであり、血液中の甲状腺ホルモンの量が増加すると、全身の代謝が過度になります。 甲状腺の働きが高まる原因はいくつもありますが、日本ではほとんどがバセドウ病によるものです。 バセドウ病では、代謝のスピードが速まるので、動悸 どうき が激しくなる、頻脈 ひんみゃく (脈が速くなる)、体温が上昇して汗をかきやすくなる、食欲が増し、食べる量が増えているのに体重が減少する、いらいらしたり怒りっぽくなったりする、眠れなくなるなど、さまざまな全身症状が現れます。 当初は症状が軽く、進行もゆっくりであるため、病気であると気づかないことも少なくありません。 そのほか甲状腺が腫 は れる、手指のふるえ、眼球が飛びだしたり目つきが鋭くなったりする、月経不順、不妊症などの症状がみられることもあります。 お年寄りの場合は、これらの症状がはっきりでないで、やとなって発見される場合もあります。 なんらかの原因によって自分の甲状腺に対し免疫反応がおこると、抗体(自己抗体)が甲状腺を異常に刺激して、過剰に甲状腺ホルモンがつくられることになります。 発症のきっかけには、妊娠、出産、感染、ストレスなどが関与していると考えられています。 また遺伝的な要素もあると考えられています。 免疫異常がおこるメカニズムは次のようなものです。 通常、体内では血液中の甲状腺ホルモンが増えすぎたり、足りなくなったりしないように調節されています。 この調節を担っているのが脳の下垂体 かすいたい から分泌されている甲状腺刺激ホルモンです。 甲状腺刺激ホルモンは甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンの合成を促進しますが、血液中の甲状腺ホルモンの量によって分泌量が変化するしくみになっています。 甲状腺ホルモンの量が増えれば甲状腺刺激ホルモンが減り、逆に甲状腺ホルモンが減少すれば甲状腺刺激ホルモンが増加します。 甲状腺の細胞の表面には、甲状腺刺激ホルモンと結合するための受容体(レセプター)があって、このレセプターと甲状腺刺激ホルモンはちょうど鍵穴 かぎあな と鍵のような関係になっています。 鍵穴に鍵を入れ込むように、レセプターに甲状腺刺激ホルモンが結合することで、甲状腺が刺激され、甲状腺ホルモンがつくられ始めます。 バセドウ病では、このレセプターに対する自己抗体(免疫グロブリン)がつくられ、それが次々とレセプターと結合して甲状腺を刺激し続けるために、甲状腺ホルモンが過剰につくられ、血液中のホルモン量が異常に増加することになります。 この自己抗体がなぜ、どのようにしてつくられてしまうかについては現在のところわかっていませんが、ストレスや喫煙、ウイルスなど微生物の感染などが引きがねになるのではないかと推測されています。 40歳以上の女性のうち1000人中2~6人いるといわれています。 しかし、自律神経 じりつしんけい 失調症やなどほかの病気にまちがえられやすく、潜在的な患者数もかなりあると考えられています。 抗甲状腺薬を用い、甲状腺ホルモンの合成を阻害することがおもな効果ですが、バセドウ病の原因である免疫異常を改善することも期待されています。 非常に信頼性の高い臨床研究によって効果が確認されています。 また、抗甲状腺薬、放射性ヨード療法、手術療法の三つの治療を比較した非常に信頼性の高い臨床研究では、とくに効果が劣る結果のでた治療はありません。 これはヨードが甲状腺だけに選択的に取り込まれる性質を利用しています。 甲状腺の細胞が破壊され減少することで甲状腺ホルモンの過剰な分泌を抑えます。 抗甲状腺薬では治療困難な場合や、きちんとした服薬が困難な場合などに行われ、逆に妊娠・授乳中や妊娠の予定がある場合は行われません。 全体として、抗甲状腺薬治療よりも少し早く甲状腺機能が正常化するとされています。 ただし、バセドウ病眼症(眼球突出など)が悪化している場合、さらに症状が悪化する場合があるとされています。 再発は抗甲状腺薬治療より少ないとされています。 治療後、長期的にみるとになるケースがあります。 この場合、甲状腺ホルモン薬を服用し、甲状腺機能を正常に保ちます。 これらのことは非常に信頼性の高い臨床研究によって確認されています。 甲状腺腫 こうじょうせんしゅ が大きい場合、またなるべく早く改善したい場合、抗甲状腺薬では治療困難な場合に行われます。 治療効果がほかの治療と比べて早く確実に得られるとされています。 手術の合併症としては、副甲状腺機能低下症や声帯麻痺 せいたいまひ などがあげられます。 再発もほかの治療法と比べて少ないとされています。 手術後、甲状腺機能低下症になる場合があります。 これらのことは非常に信頼性の高い臨床研究によって確認されています。 臨床研究では副作用も比較的少なく、効果が高いとされています。 臨床研究によって効果が確認されています。 総合的に見て現在もっとも確かな治療法 三つの治療から選択する バセドウ病に対する三つの治療(抗甲状腺薬による薬物療法、放射性ヨード療法、手術療法)のいずれも、高まった甲状腺機能を抑えるという意味での有効性は確実に実証されています。 したがって、患者さんの病状(年齢、妊娠・授乳中かどうか、甲状腺の大きさ、症状の強さなど)、それぞれの治療に伴う副作用、合併症、治療の煩雑 はんざつ さ、費用などについて総合的に考えたうえで、まずどの治療法を用いるのかを決定します。 日本ではまず抗甲状腺薬を用いる わが国では、抗甲状腺薬による薬物療法が最初に試みられることが多くなっています。 ほとんどのケースが、薬を飲み始めて6~8週ごろまでに甲状腺機能が正常化します。 甲状腺の機能を示す甲状腺ホルモンや甲状腺刺激ホルモンの量を指標にして使用量を調節していきます。 服薬の中止を考えるひとつの目安が甲状腺を刺激する自己抗体の消失で、消失が確認されてから、さらに約1~2年間は服薬を続けます。 抗甲状腺薬の副作用としては、発疹 ほっしん 、肝機能障害、関節痛、無顆粒球症 むかりゅうきゅうしょう (白血球の顆粒球がなくなる病気)などがあります。 とくに、突発的な発熱が生じた場合には、無顆粒球症の可能性があるので、早期に医療機関を受診するべきです。 抗甲状腺薬は服薬を中止するとしばしば再発し、中止後も寛解 かんかい 状態(症状がおさまっている状態)が持続して、治癒が得られるのは20~30パーセント程度とされています。 薬の量の調節や副作用があるかどうかをチェックするために、薬を飲み始めた初期のころは、2~4週間に一度くらいの間隔で通院が必要です。 病状に合わせ、放射性ヨード療法、手術を検討 抗甲状腺薬では治療が困難な患者さんや、副作用によって薬の服用が続けられなくなった患者さんで、妊娠・授乳中ではない場合に、放射性ヨード療法が選択されます。 この治療は、放射性ヨードを使用するもので、副作用はほとんどありませんが、甲状腺機能が低下してしまうことがあります。 また、甲状腺腫が著しく大きかったり、なるべく早く甲状腺機能を正常に戻さなくてはならなかったりする場合などは手術療法が選択されます。 手術療法は早く、確実に治りますが、再発がまったくないわけではなく、入院が必要であるという負担もあります。 いずれにしても、三つの治療について、メリットとデメリットを十分知ったうえで、医師と相談して決定するとよいでしょう。 1 Wartofsky L, Glinoer D, Solomon B, et al. Differences and similarities in the diagnosis and treatment of Graves' disease in Europe, Japan, and the United States. Thyroid. 1991;1:129-135. 2 Weetman AP. The immunomodulatory effects of antithyroid drugs. Thyroid. 1994;4:145-146. 3 Allannic H, Fauchet R, Orgiazzi J, et al. Antithyroid drugs and Graves' disease: a prospective randomized evaluation of the efficacy of treatment duration. J Clin Endocrinol Metab. 1990;70:675-679. 4 Weetman AP. Graves' disease. N Engl J Med. 2000;343:1236-1248. 5 Torring O, Tallstedt L, Wallin G, et al. Graves' hyperthyroidism: treatment with antithyroid drugs, surgery, or radioiodine-a prospective, randomized study. Thyroid Study Group. J Clin Endocrinol Metab. 1996;81:2986-2993. 6 Prummel MF, Wiersinga WM. Medical management of Graves' ophthalmopathy. Thyroid. 1995;5:231-234. 7 Geffner DL, Hershman JM. Beta-adrenergic blockade for the treatment of hyperthyroidism. Am J Med. 1992;93:61-68. 出典 法研「EBM 正しい治療がわかる本」 EBM 正しい治療がわかる本について.

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バセドウ病の症状で性格が変わることがある?絢香はどうだったのか?

バセドウ 病 特徴

バセドウ病の特徴と原因 バセドウ病は、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンが過剰に作られることで全身の代謝が高まる自己免疫疾患のひとつです。 1840年にこの病気を研究発表したドイツ人医師の名前にちなんで名づけられました。 アメリカやイギリスでは、この病気について報告したイギリス人医師の名前にちなんで「グレーブス病」と呼ばれることもあります。 バセドウ病は、甲状腺機能亢進症と同一、あるいはそれを代表する病気の1つと言われることもありますが、厳密には異なるものであるとされています。 病気を発症する確率は1000人中2から6人程度と言われており、女性患者が男性患者の5倍ほどの割合となっています。 発症する年齢としては20歳から50歳代が多く、なかでも30代、40代の発症率が高いとされています。 バセドウ病は、ウイルスや細菌が体内に侵入してきた際の免疫の働きと深い関係があります。 花粉症やアナフィラキシーショックのように自分自身を攻撃する抗体が作られることで引き起こされる病気を自己免疫疾患と呼んでおり、バセドウ病もそのひとつなのです。 自分自身を攻撃する自己抗体、TSHレセプター抗体TRAb、TSAbが甲状腺を刺激することによって甲状腺からホルモンが過剰に分泌されます。 現段階では、これらの自己抗体が産生できる原因が解明されていませんが、罹患者の15%程度が家族内に同じように発症している人がいることがわかっていることから、遺伝的な要因が深く関わっているのではないかと言われています。 また、複数の要因が関係して発症するとも考えられており、出産などで体内環境が大きく変化する際に発症することもわかっています。 特徴的な症状や診断の方法があるため、異常を感じたらすぐに診断を受けて適切な治療をすることが大切です。 バセドウ病の症状 バセドウ病と聞くと眼球が大きく飛び出す症状をイメージすることが多いですが、実際眼球が大きく飛び出すのは3割程度で、甲状腺機能異常のために全身にさまざまな症状が現れるのが一般的です。 甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると全身の代謝が異常に活性化されるため、食欲が衰えることや空腹感が喪失することがほとんどなく、食べ過ぎるほどに食事の摂取量が増えます。 それに比例して体重が増えるだけでなく、年齢が上がるにつれて痩せてしまうこともあります。 新陳代謝が活発になるため常にジョギングなどの運動をしているような状態になり、脈拍が速く、中程度以上の運動をした時と同じような汗をかくのもバセドウ病の症状の特徴です。 暑さを強く感じるようになり、微熱程度の発熱を伴う場合もあります。 何もしていないのに運動をしているような状態が続くので疲れやすくなるのも特徴です。 腸の動きも活性化されるため、排便の回数が多くなる人もいます。 精神的には、イライラ感が強くなったり、怒りっぽくなったりして落ち着きがなくなります。 いつも元気がみなぎっていて活発に見えることもありますが、本人にそのような意識はありません。 1日中、動悸を感じるようになり、手足が震えて文字を書くなどの日常生活にに支障が出てきます。 病気が進行すると全身の震えが出ることもあり、注意が必要です。 顔つきや目つきがきつくなることもあり、落ち着きのない精神状態から精神疾患を疑われる場合もあります。 眼球が突出する症状は、特に喫煙者に多いという統計結果が出ており、タバコが甲状腺に与える影響が大きいことも報告されています。 バセドウ病の診断と治療 甲状腺機能亢進症の診断では、甲状腺ホルモンや甲状腺刺激ホルモンの血中濃度の検査を行います。 甲状腺ホルモンの分泌に何らかの異常があることはこの検査結果から判断できますが、バセドウ病の診断を行うためには、原因物質である自己抗体 TRAbの有無を検査する必要があります。 バセドウ病であってもまれにこの検査で陰性という結果が出ることもあり、その際は他の甲状腺疾患と区別するために放射性ヨード摂取率を測定することもあります。 眼球が突出し始めた際に、目の異常と勘違いして眼科を受診した場合は、バセドウ病を起因とする眼疾であるか否かの検査をして確定診断を行うので、最初に眼の異常を感じて眼科を受診しても見逃すことはないでしょう。 この病気は甲状腺の働きが活発になり過剰に甲状腺ホルモンが分泌されることが原因であるため、治療はホルモン分泌の抑制が主な目的となります。 主な施術・治療には、手術、アイソトープ治療、抗甲状腺薬治療の3つがありますが、重症化していなければ、まず抗甲状腺薬の投与を始めて様子をみるのが一般的と言えるでしょう。 内服薬の服用を始めると1ヵ月ほどで甲状腺ホルモンの量が低下し、2ヵ月ほどで正常な状態になるのが一般的です。 本人には完治したかのような自覚症状がありますが、実際にTRAbが消失するのは2から3年後となるため、それまでは自覚症状がなくても薬を飲み続ける必要があります。 投薬治療で功を奏さない場合には、甲状腺の一部を残して甲状腺全摘手術を受けるか、アイソトープ治療で放射性ヨードを投与して甲状腺を壊すかのどちらかとなります。 内服薬での治療も長期間にわたり、他の治療に切り替えるタイミングなども難しいため、早期の段階から甲状腺専門医を受診することが望ましいでしょう。

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バセドウ病

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甲状腺は全身の健康を守る元気の源。 異常に気づくことが大切! 近年、雑誌やテレビで紹介されることの多い甲状腺疾患。 「耳にしたことはあるけど、ピンと来ない」という方も多いのではないでしょうか?実は甲状腺は体の健康を守る上で欠かせない臓器なのです。 首の喉仏の下にあり、通常は輪郭を確認できませんが、腫れやしこりがあると手で触ってわかるようになります。 甲状腺から分泌されるホルモンは、各器官の働きを活発にして新陳代謝を良くする役割を持つ、いわば「元気の源」。 そのため、甲状腺の形やホルモンの働きに異常があると、全身の不調を招いてしまいます。 広く知られる「」や「」は、このホルモンの働きが変化して起こる代表的なもので、前者は甲状腺機能が亢進(こうしん)する病気、後者は甲状腺機能が低下する病気です。 甲状腺疾患の大きな特徴として、患者の多くが女性であること、典型的な症状があまりみられないことの2つが挙げられます。 その上、左ページの初期症状を見てもわかるとおり、更年期障害や体調不良による症状に似ているので、発見が遅れたり、気づかないまま過ごしていたりする「隠れ甲状腺疾患」の方が多いのです。 きちんと検査を受けて治療をすれば、支障なく日常生活を送れる疾患ですので、必要以上に不安を感じなくても大丈夫。 まずは正しい知識を持って、ご自身の体に意識を向け、早期発見・治療につなげましょう。 橋本病と同じ自己免疫疾患の一種で、甲状腺を刺激する抗体が甲状腺ホルモンを過剰に分泌させる病気です。 30~40代に発症する人が多く、ほかの甲状腺疾患と比較すると男性患者の比率が高いのが特徴。 とはいえ男女比では1:4と、やはり女性に多いことがわかります。 ホルモンの過剰分泌により、新陳代謝が必要以上に活発になり、疲労状態が続くのが特徴です。 症状としては首の腫れや眼球の突出のほか、動悸や息切れ、発汗、集中力の低下などがみられます。 これらは、更年期障害や糖尿病、心臓病などと勘違いされる可能性もあるので注意が必要です。 首の腫れの程度と症状の重さは必ずしも比例しませんが、腫れが大きいと治療が長引くことがあります。 また、眼球突出の症状がみられる患者は約20~30%で、その程度も症状の重さとは関係ありません。 エネルギーを過剰に消費するため、体重が減少する傾向にありますが、若い女性では逆にカロリーの過剰摂取で太ってしまう人も少なくありません。 また、70%以上の人に手足の震えがみられ、男性の場合は、朝起きたときに全身が金縛りのように動かなくなる周期性四肢まひが起こることもあります。 甲状腺疾患は女性に多い疾患です。 それだけに、妊娠・出産を考える方にとっては、その影響は気になるところでしょう。 結論から言うと、疾患があっても、適切な治療を受けて甲状腺機能が正常に保たれていれば、妊娠・出産に問題はありません。 よく「不妊になりやすいのでは?」「胎児に影響が出るのでは?」と心配される方がいますが、月経不順になることはあっても、妊娠しにくいというわけではありません。 ただし、甲状腺機能に異常がある状態では、妊娠中の流産や早産のリスクが高まる可能性があるため、妊娠前後を通じて甲状腺ホルモンを正常に保つ必要があります。 近年のトピックスとしては、出産年齢の高齢化により患者数が増加する橋本病との関連性が挙げられます。 海外の研究によって、従来よりも高めの基準値を設定し、その範囲内にホルモン分泌量を維持することで、流産や早産のリスクを軽減できることがわかってきたのです。 妊娠を考えたらまず医療機関で検査を受け、もし問題が見つかれば、専門家の適切な指導のもとでしっかりと甲状腺ホルモンをコントロールすることが大切であるといえます。

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